クリッピングマスク-2（ビットマップ等）

グラデーションへのマスク

「グラデーション」に対し、マスキングしてみました。
この例では、マスクオブジェクトとして「テキスト」を使って見ましたが、 勿論、普通の？、オブジェクトでもマスク可能です。

設定例

グラデーションとテキストを配置（右上図）。

マスク設定後（右下図）。

設定手順

1. マスクオブジェクト設定
   マスクされるオブジェクトの前面にテキストを配置 。
   バージョン9以降、テキストをアウトライン化する必要は有りません。
2. 選択
   テキスト、グラデーション両方を同時選択
3. マスク完成
   オブジェクト→クリッピングマスク→作成

※ 複雑なグラデーションへのマスクの活用

マスクとブレンドを組み合わせて、オブジェクトに複雑なグラデーションを設定する例を、こちらに掲載しておきました。

ビットマップ画像へのマスク

写真等、ビットマップ画像に対してもマスキング可能です。
上記「グラデーション」と同じくテキストでマスキングしてみました。

設定例

ビットマップイメージとテキストを配置（右図）。

マスク設定後（右図）。
背景のビットマップイメージが、テキストの形に切り抜かれました。

設定手順

設定手順 は上記グラデーションと同じです。

1. マスクオブジェクト設定
   マスクされる画像 の前面にマスクオブジェクト（今回はテキスト）を配置、
2. 選択
   両方を同時選択
3. マスク完成
   （オブジェクト→クリッピングマスク→作成）します。
   写真がテキストの形に切り抜かれました。
   配置するテキストはなるべく太いフォントが効果的でしょう 。

クリッピングパスとしての使い方

上記の2例では、マスクをするオブジェクトの形（上記では、テキスト）を優先し､そのアウトラインで背景を切り取ることを意図したものです。

クリッピングマスクは又、上記例とは逆に、ビットマップ画像の中で、任意の形（下図の蓮の花）に合わせてマスクをし、その画像だけを背景から切り抜くということも出来ます。 上のテキストも同じことですが、マスクするオブジェクトはどんなに複雑な形状でも構いません。
これは、Photoshop等、ビットマップ系ソフトの機能である「クリッピングパス」と同じ効果を持ちます。

※ 「クリッピングパス」と言うのは、他の画像や、DTPでのページ上に配置する目的で、画像の必要部分だけを選択、取り出す機能です。
ビットマップ画像では、特定の領域だけを取り出すには、このように何らかの方法で、その領域を「選択」する必要が有ります。

つまりビットマップ画像に対するクリッピングマスクは、使い方次第で、「クリッピングパス」としても機能します。
非常に使用頻度の高い使い方です。ここで抑えておきましょう。

設定手順

1. マスクオブジェクトの作成・設定
   切り抜きたいフォルム（下左図の蓮の花）にあわせ、ペンツールなどでトレースし、クローズパスを作成します。
2. 選択
   パスと背景画像の両方を同時選択。
3. クリッピングマスク作成
   （オブジェクト→クリッピングマスク→作成）します。
4. マスク完成
   パスに合わせ、画像が切り抜かれました（下右図）。
   切り抜かれた背景部分は、非表示となり透明になっています。

切り抜いた画像を、他の画像の前面に配置した例（下左図）。

Illustratorの使い慣れたベジェ曲線でトレースし、マスキングすれば、そのままクリッピングパスとして機能します。

※ なおPhotoshopでの「クリッピングパス」の方法は、「実践講座→Tips アラカルト→画像の切り抜き・配置」に、

Illustrator9以降でのPhotoshop画像配置については「FAQ＆Tips」に掲載しています。