ヴィーナスを描く-3(顔パーツ1)
顔のパーツ(目とか鼻とか)を描いてゆく訳ですが、目は別として鼻や口の描き方―表現方法には、人による違いが有ります。
- 全てを、顔全体のグラデーションメッシュで表現する
- 鼻や口などのパーツを独自のオブジェクトとして描き、顔の地肌?につなげる
どちらが良いとか悪いとか言えないと思いますが、私は 2 の方法です。
目や鼻などのパーツを独自に描いて顔に配置することで、位置関係がハッキリし、その輪郭を顔の地肌の色と合わせて顔に溶け込ませます。
ここでもその方法で進めますが、上記したようにこの方法しかない、と言うことでは有りません。
目、口を描く
■ 目を描く
クリッピングマスク、不透明マスクの適用
- 下絵に沿って目の輪郭(白目部分)と目玉を描きます。
- どちらにも、円形グラデーションで塗りを設定します。
- 白目部分の輪郭で、目玉をクリッピングマスクします。
- 左(右目)
がマスクする前 - 右(左目)
がマスク後
(図の粒子は拡大スキャンによる網点)
不透明マスク
円形グラデーションと線形グラデーションを同時に設定は出来ません。
そこで目玉の前面に、バージョン9から搭載された不透明マスク(参考-不透明マスク)を配置し、上下の陰影を表現しました。
目の周囲
目の周りの膨らみ、へこみ等を描きます。
- 下絵に従って輪郭を描き、
- そこに「顔地肌、基準色」を「塗り」に設定し、
- グラデーションメッシュでカラー調整します。
- 必要な線等、書き加えます。
- 同じように、左目(向かって右)も描きます(真ん中の線はガイド)。
※、これは私の感想ですが実はこの絵の目は、必ずしも写実的とは言えない様な気がします。
やや戯画的と言うか...、しかしなるべくそれに忠実に描きたいと思います。
なおこの絵に限らず、目の表情は非常に大切ですが、特にこのビーナスの「モノ憂い」感じを出す為には目と、次に描く口の表情は大切です。
作業が進むにつれ、細部を訂正する必要も出て来るでしょう。
■ 口を描く
上下唇を閉じた線は、唇のグラデーションメッシュで表現することも有るのですが、今回、中央で上下に分割し、上下の唇をそれぞれ独立に二つのオブジェクトとしました。
- 下絵に沿って輪郭をトレース
- カラーを設定
- グラデーションメッシュで細部を調整
(右図はメッシュラインを設定した段階、下はそこにカラー設定したところ)
※ビーナスの顔の表情を出す上で、口は重要です。
ポイントは、上唇の中央を下に少し尖らせることのようです。
※ 途中経過図
ここまでの描画経過です。
※、メッシュに対するカラー設定を説明するのは中々難しい。
メッシュ化するパスの形、アンカーポイントの位置等により、メッシュラインの引かれ方がその都度違うし、他のツールの様に数値で設定することが難しいからです。
等を参照して、数をこなして下さい。
■ 鼻の下の窪みを描く
鼻の下の窪み(人中と言うんですって)を描きます。
※ この人間に特有な「人中」の存在が、ヒトの進化の起源を探る上での「アクア説」の一つの根拠になっているんだそうですよ。
特に問題となることは無いと思います。
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