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パスの基本単位「1本のセグメント」について、前頁で見てきました。理解できたでしょうか。
………ん、くどすぎるって? 性分です。 特に酒を呑みながらのときはそれが顕著です。 悪しからず。
次にこのセグメントを連結し、実際にオブジェクトを形作ってゆく過程を見てゆきましょう。
パスの最小単位は「2個のアンカーポイントに挟まれた1本のセグメント」ですが、セグメントが連結されるとき、その間で1個のアンカーポイントを共有します。
そのアンカーポイントが「方向線」を持つか持たないか、その方向線がアンカーポイントを挟んで、直線で繋がっているか、折れ曲がっているか、によってセグメントの連結状況が違ってきます。
その辺が理解のポイントでしょう。
最初にオブジェクトを作成し、実際の連結状態を見て見ましょう。
ここでは「長方形」と「楕円」を例に取ることとします。
実際のツールを使い、性格の異なる2つのオブジェクトを作成します。
作成されたパスの、「アンカーポイント」を比較します。
上記「長方形パス」は、方向線の無いアンカーポイントでセグメントが連結されているのが分かります。 直線セグメント同士は「コーナーポイント」が繋いでいます。
上記「楕円パス」は、前後で直線に繋がっている方向線を持つアンカーポイントで、セグメントが滑らかに連結されています。
「単独パス」も5バリエーションだけでしたが、連結のバリエーションも、それほど多い訳では有りません。
大きく言って、右図の4種類に分類できるでしょう。
セグメントを連結して、パス(オブジェクト)を形成しますが、パスには2種類有ります。
※ クローズパスを意図しながら、往々にしてオープンパスになっている場合が有ります(つまり、始点と終点をきちんと繋いでいない場合)。
見た目には、ちょっと分からないことも有るのですが、詰めが甘いと言うか、粗そうな仕事と言われかねません。
気をつけましょう!!
Illustratorでは、全てのオブジェクトがパスで出来ています。そのパスを生成する機能がベジェ曲線です。
Illustratorでは、文字(フォント)さえも、ベジェ曲線で定義されていて、アンカーポイント、方向線を操作することで、フォントも自由にデザイン化できます。
フォントをパスとして扱うには「アウトライン化」する必要が有ります。
アウトライン化によって、文字を「イメージ」化する訳です。それによって外観を編集することが出来ますが、文字としての属性は失われます。
パス、オブジェクト、それを生成する機能としての数学的な考え方であるベジェ曲線、Illustratorでそれを描画する各種ツール、特にペンツール。
これらの要素を、その考え方を理解することが、Illustratorをモノに出来るかどうかの分かれ道と言えるでしょう。