Illustrator実践講座 -パスとオブジェクト12(編集-4)
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「塗り」についての属性設定は、前ページ(カラー設定)で、概ね説明出来ました。このページでは、「線」に対し、「カラー設定」以外の各種属性について考えて見ます。


■ 「線」についての各種属性設定

■ 線種パレット

パスに対し「線」が設定されている場合、その「線」に対し「線種パレット」を使って、幾つかの属性設定が出来ます。Illustrator 線種パレット

  1. 線幅(線の太さ)
  2. 端線の形状
  3. 角の形状
  4. 角の比率
  5. 破線の設定

線幅設定

線種パレットで線幅を設定すると「パスを中心に、指定線幅」で線が表示されます。

Illustrator 線幅設定

端線の形状

線種パレットの「線端の形状」ボタンで、三種類の線端を選択できます。

  1. バット線端
    Illustrator 線種 バット線端

  2. 丸型線端
    Illustrator 線種 丸型線端

  3. 突出線端
    Illustrator 線種 突出線端

角の形状

線が折れ曲がっている時、その角の形状を設定出来ます。

  1. マイター結合
    角がとがった形状になります。
    初期設定ではマイター結合に設定されています。Illustrator マイター結合

※、「角の比率」を下げて行くと、<マイター結合>選択時でも<ベベル結合>になります。Illustrator マイター結合 角の比率

 

  1. ラウンド結合
    角が丸くなった結合形状になります。Illustrator ラウンド結合

  2. ベベル結合
    角が角ばった結合形状になります。Illustrator ベベル結合


破線の作成

線種パレット左下の「破線」チェックボックスをクリックし、「線分」「間隔」に数値を入力することで、破線を作成できる。

Illustrator 破線

「線分」「間隔」ボックスへの数値の入力により、2或いは3パターンの繰り返しが設定できる。

Illustrator 破線 線分・間隔

※ 「丸型線端」を選択し、「線分」を0に設定すると、丸点線が作成できる。

Illustrator 破線 ○点線

■ ブラシの適用

「線」そのものの属性設定では無いが、パスに対し、「ブラシ」を適用できる 。

ブラシ適用手順

  1. パスを描く
  2. パスを選択状態にして
  3. ブラシパレットのブラシをクリック
  4. パスに沿って、ブラシが適用される

ブラシの種類(下図参照)

ブラシは大まかに次の4種類に分けられます。
(※ バージョンCS5から「絵筆ブラシ」が追加搭載され、5種類になりました。)

  1. カリグラフィブラシ
    ペン先が斜めにカットされた、カリグラフィペンで描いたような効果が得られます。角度により違った効果が得られます。
  2. 散布ブラシ
    パスに沿って、ブラシオブジェクトを散布します。
  3. アートブラシ
    ブラシオブジェクトをパスの長さに沿って配置します。
  4. パターンブラシ
    複数のタイルで定義されたパターンが、パスに沿って作成されます。

Illustrator ブラシ適用

ブラシライブラリ

Illustratorには膨大なブラシライブラリが用意されています。

「塗り」に設定する、パターン・テクスチャライブラリについては、パターンライブラリ参照。

ライブラリへの登録

  1. IllustratorのCD-ROMから、ハードディスクにコピーしておきます。
  2. CD-ROM 内の「Illustratorエキストラ」フォルダ→「ブラシライブラリ」フォルダ」を、ハードディスクのIllustratorフォルダ内「ブラシライブラリ」フォルダに、ドラッグ&ドロップでコピーしておきます。
  3. 後は、Illustratorを開き、「ウインドウ」→「ブラシライブラリ」から呼び出せます。
    (コピー方法は、「パターン&スウォッチライブラリ」の場合と同じです。
    ※ IllustratorCS、及びCS2のCD-ROMには、このライブラリが搭載されていません(アップグレード版だけの問題かも)。
  4. この場合、バージョン10など、新規インストール版のCD-ROMから、同じ手順で、CS、CS2の「プリセット」にコピーしておきましょう。

ブラシの編集

ライブラリのブラシ(初期設定で用意されているブラシ、自作ブラシ共)のカラーを編集・変更することが出来ます。

掲示板でもロープブラシのカラー変更について質問が有りました。
ここで、ロープブラシを例に、その適用と、カラー変更について説明します。

ブラシの適用例

  • ブラシの呼び出し、取り込み

ブラシの登録、呼び出しは上記を参照して下さい。
「ロープ」は、ブラシライブラリーの「ノベルティ」に格納されています。

ブラシの適用例2

  • ロープブラシの適用

ロープブラシはパターンブラシです。

鋭角的な線には的確な適用は出来ません(左図、星型)。

直線、滑らかな曲線、円形などに適用してください。

ロープブラシのカラー変更

  • ブラシのカラー変更

  1. ブラシパレットから、ロープブラシをドラッグ&ドロップで画面上に引き出します。
  2. 3つの部分に分かれていますが、グループ化されています。
  3. ダイレクト選択ツールで、ロープの塗りの部分を選択し、塗りのカラーを変更します。
  4. 3つの部分を、それぞれに同じ処理をします。
  5. 左の部分をダイレクト選択ツールで囲んで選択。
  6. そのままブラシパレットの、ロープの同じ位置の下に、ドラッグします。
  7. 「新規ブラシ」ダイアログが表示されるので、「新規パターンブラシ」にチェックを入れて、OK
  8. 「パターンブラシオプション」ダイアログ(図は省略)が開くので、そのままOK.
  9. 右の部分を、それぞれダイレクト選択ツールで囲んで選択し、Altキーを押しながら、左図の位置にドラッグ。

ロープブラシのカラー設定2

  1. 3つの部分を全てドラッグして登録完了。