Illustrator実践講座 -グラデーションメッシュ11
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■ 髪を描く

髪は「グラデーションメッシュ」は使いません。
主に「ブラシ」の出番だと思います。人により様々な描き方があると思いますが、ここではあくまでも私の描画方法です。

グラデーションメッシュから外れますので、ザッと流すだけに留めます。

  1. 描き残しの部分を作らない為、大まかに輪郭を塗りつぶします。
    但し、身体の各部位との配置(重なり具合)の関係で、幾つかのオブジェクトに分け、夫々適切なレイヤーに配置します。
  2. 各オブジェクトに「グラデーション」を設定します。
    オブジェクトを全て選択した状態で、グラデーションツールでドラッグすれば、各オブジェクトに繋ぎ目のないグラデーションが得られます。
  3. その上に、ペンツールで一本づつパスを描き、カリグラフィブラシを適用します。
  4. 細い部分は、そのまま線で表現します。

Illustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 髪グラデーションIllustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 髪完成

 

ご覧になって分かる通り、殆ど鑑賞に堪えません。 髪は難しい。
と言うより、私が慣れていないだけですが。
同時に現実的な問題として、最初に顔を描く事に相当のエネルギーを使い、魅惑的なボディを描いて、最後に髪を描く頃には、既にいい加減にうんざりして来ている、と言う事情も有ります。

髪の描き方について、非常に高度でリアルな処理をしているサイトも沢山有ります。そう言うところで勉強してください。

■ 「貝の船」を描く

Illustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 貝の船

「貝の船」を描きます。

髪と同じく、「グラデーションメッシュ」の技法は使いません。
ですからここでも詳しい経過を省略します。

人によって色々な描画方法が有ると思います。私の描き方を、一例として紹介します。

※ ここでは「グラデーション」「ぼかし」「透明度」を徹底的に使います。

  1. 先ず、下絵にそって貝の輪郭をトレースし、上図のように「塗り」に適当なグラデーションを設定します。
  2. 次にこのオブジェクトを「オブジェクト→ラスタライズ」でラスタライズ(ビットマップ化)します。
    解像度は72か150ppiで充分です。
    ラスタライズのダイアログで「クリッピングマスクを作成」にチェックマークを入れて置きます。
  3. このビットマップオブジェクトに「ノイズ」を掛けます。
    私は、「KPT」でノイズを掛けましたが、「フィルタ→ピクセレート→メゾティント(或いは、カラーハーフトーン)」でも良いでしょう。
    あまり強くは掛けません。

これをバックとします。

Illustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 貝の船

「バック」の上に、貝のひだを描いて行きます。
細長い扇状のオブジェクトを配置し、グラデーションを設定して行きます。
オブジェクトにより、グラデーションの設定を縦方向、横方向に使い分けます。

縦、横同時にグラデーションを掛けることは出来ません。
この辺が「ドローの限界」と言うことで勘弁してください。

次にこのオブジェクトに対し、「エフェクト→ぼかし」及び「透明度」設定し、「バック」に溶け込ませます。

Illustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 貝の船兆番

同じような要領で、貝の蝶番部分を描きます。

「バック」を塗り、その上にオブジェクトを描きます。
「グラデーション」「ぼかし」「透明度」を必要に応じ適宜使います。

■ 貝の船、一応完成

Illustrator グラデーションメッシュ ビーナスを描く 貝の船完成