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掲示板で、
「Photoshop等、ビットマップ画像ソフトで必要な画像を切り抜きIllustratorに配置した所、画像の周囲に四角形の白い背景が残る。背景無し、或いは透明にして画像だけを配置出来ないか」
と言う質問が相次ぎました。 又形を変えて繰り返し質問されています。
このサイトはIllustratorに付いての解説サイトであって、Photoshopについては専門ではないのですが、上記質問の解決法としての、Photoshopの「クリッピングパス」機能について少しまとめて掲載してみます。
同時に、Illustrator側での解決法としては「クリッピングマスク」が有ります。
これについては、「実践講座→マスク→クリッピングマスク2」を参照して下さい。
又、Illustratorのバージョン9以降、ビットマップ画像の取り扱いが格段に向上し、必ずしもPhotoshopでの「クリッピングパス」処理を経なくても同じ効果を得られる場合が有ります。その為最近この件についての質問が無くなってきました。
この件についても掲載しておきます。
左図のような写真(ビットマップ画像)が有ったとして、そのなかから必要な領域(例えば花の部分)だけを選択し、他の画像に配置することを考えます。
Photoshopには強力で豊富な選択機能が有ります。
その選択機能を駆使することで、非常に厳密な、例えば髪の毛1本でも切り抜くことが出来ます。
ここでは隣接するセルのカラー情報を元に選択範囲を設定する「自動選択ツール」を使い、花の部分だけを選択範囲としました。
選択した部分を「コピー&ペースト」し、Photoshop上で他の写真に配置した例です。
このように、同じPhotoshop上では、選択範囲がキチンと切り抜かれ、キレイに配置されます。
同じ選択画像を、Illustratorのドキュメントに配置した場合です。
Photoshopではキレイに配置されたのに、Illustratorでは切り抜いた画像だけでなく、選択範囲に隣接する背景が、白く矩形に残ります。
コピー&ペースト、ドラッグ&ドロップ、或いは「ファイル→配置」何れも結果は同じです(バージョン9以降、事情が違ってきました-次ページ)。
この事情はページレイアウトソフトに配置した場合も同じことです。
単に選択範囲を設定しただけの画像では、どうしても背景が白く残ります。
この白い四角形を無くし(透明にし)、選択画像だけを配置する為の、Photoshop側の機能が「クリッピングパス」です。
クリッピングパス作成の手順は以下の通りです。
※ 但し、これはPhotoshopバージョン5.0、或いは5.5の場合です。
バージョン4の場合はこれと少し違います。又6.0以降についても変わっているかも知れません。
手順は以下の通りです。
以下、図に従い具体的に説明します。
上記説明だけでは理解できない場合、参考にして下さい。
選択範囲にパスを作成します。
パスは、ペンツールで直接描いても良いし、「選択範囲をパスに変換」しても良いです。
ここでは「自動選択ツール」で作成した選択範囲からパスに変換することにします。
選択範囲が設定されている状態で、
作成されたパスを、名前をつけて保存します。
最初に述べたように、この「クリッピングパス」によらず、Illustrator側で、「クリッピングマスク」機能を使うことにより、同じ効果を得ることが出来ます。
「クリッピングマスク2→クリッピングパスとしての使い方」参照
次ページ、「クリッピングパス」によらずに「配置」による方法」 も参照