Illustratorでの、テキストの扱い

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バージョンCSから、テキストの扱いが格段に強化されました。
Illustratorは「絵を描く」最強のツールであると共に、「文字を書く」為の最強のツールでも有ります。
バージョンCSでのテキストの扱いについて、その到達点を含め、まとめて見ることとしました。 Illustratorでの強力なテキスト機能を、余すことなく使いこなす必要に迫られるのは、ページレイアウトなどDTP環境であって、一般的な環境では、その機能のホンの一部、或いはワードなどワープロソフトで通常充分だ、と言えるかも知れません。管理人のレベルも、まあその程度です。

この講座の作成を通して、Illustratorでのテキスト処理について、管理人の浅薄な知識を少しでも深め、整理してみよう、との思惑もあってのことです。
………と言うことで、講座内容についてはいささか心もとない部分も多々有ります。 日常的に業務に携わっているDTPの専門家からのご指摘などお待ちしています。


※ 私家版、Illustratorでのテキスト扱いの特徴(ワープロとの比較)

通常、「パソコンでの文章の扱いは、ワープロソフトが中心」、と言うのが一般的な理解かも知れません。「パソコンを買ったら先ずワープロ」と思っている人も多いでしょう。
ワープロソフトとIllustratorでは目指すところが違い、一概にどちらがどうだとは言えないでしょう。「文章」単位で見た場合にはワープロの方が、その扱いに優れているかも知れません。

しかし「文字」そのものの扱いと言う点では、Illustratorの方に分が有ると言えます。
Illustratorは、テキストも又オブジェクトとして扱えます。ページに対しての文字列の配置、或いはテキスト・文字列そのものの扱いと言う点では、Illustratorの方が遥かに柔軟と言って良いと思います。

最初に「テキストの扱い」と言う点で、ワードや一太郎などワープロソフトとIllustratorの違い、および、そもそもパソコンにおけるワープロソフトの位置づけなど、管理人の私見も(多いに)交えて述べてみることとします。

■ テキストを「オブジェクト」として扱える

広い意味で、ワープロでのテキストも全て「オブジェクト」である、と言えるとは思います。
しかしIllustratorでは、例えば次のようなことが出来ます。

  1. アートボード(ページ上)の、任意の位置に、自由にテキストを配置。
    ワープロソフトでは、ページ全体を一つのテキストエリアとし、順番に(横書きなら左上から、縦書きなら右上から)テキストを流し込む、と言うことを基本としています。位置の調整は、改行や空白の挿入などによってなされるのが普通でしょう。
    「テキストボックス」を使うことで、同一ページ内に、コラム的な独立したテキストエリアを混在させることも出来ますが、基本はページ単位です。
    Illustratorでは、そう云う制約は殆ど有りません。複数のテキストオブジェクトを、用紙上のどの位置にでも自由に配置できます。移動も自由です。

  2. 任意の長さの文字列を、一つのオブジェクトとして扱える。
    ワープロでは、基本的にページ全体が一つのテキストエリアです。
    Illustratorでは、文字1個から自由な長さの文字列単位でオブジェクト化できます。

  3. 高度な編集を加えて配置することが出来る。
    横書き、縦書きは当然として、3D化、回転・リフレクト・シアーなどの変形。
    カラーやパターンの適用。図形の内側や曲線に沿っての配置、回り込み。背景をマスクするなど、Illustratorの高度な変形・編集機能を、テキストに適用できます。
    段落設定なども、極めて高度です。

■ 「テキストのアウトライン化」によって、「図形」として扱える

グラフィックソフトであるIllustratorは、テキストもアウトライン化することで、「図形化」出来ます。
アウトライン化すると、文字としての属性は失われますが、図(イメージ)として扱うことが出来るようになり、違った可能性が広がります。

  1. 異なるシステム間で、フォントの互換性を考慮する必要がなくなります。
  2. イメージオブジェクトとして扱うことで、「字形」を自由に変更し、ロゴなどを新たに作成することが出来ます。

※ Illustratorでのテキストの扱い例を、一部ですが表示しておきます。

llustratorによる、テキスト処理のホンの一部です。
ワードなどワープロソフトで、一つのドキュメント上にこれだけのバリエーションを持ってテキストを配置することは中々難しいでしょう。

IllustratorCSでなら、いとも簡単なことです。
(下図にマウスを乗せると、テキストの処理項目が表示されます)

Illustratorでのテキストの扱い

※ 私家版、パソコンにおけるワープロソフトの位置づけ

パソコンを買ったら先ずワープロとして使う、と言う人も多いと思います。そしてなにはともあれ、MS-ワードなどの「ワープロソフト」の習得を最優先する人が多いことも事実でしょう。
しかし私は、ワープロソフトの習得に余りエネルギーを割く必要は無いと思っている人間です。特にIllustratorを使っている人ならなおさらのことです。
それは何故か?、その辺の事情を述べて見ます。なおこれは全く私の個人的見解です。

通常のビジネスの現場では、ワープロ、表計算ソフト、データベース、プレゼンテーションなどの密接な連携が必要です。その意味でその一環としてのワープロソフト(MS ワード)は(多分)とても重要です。
ただ、「日本語を使う」 と言う点で、こう言う世界も有るよ、と言うことを知って欲しいと思ったからです。

■ 日本語入力は特殊

「パソコンにおける文字の入力」と言う点で、歴史的に見て日本語は特殊です。その理由は「漢字」です。

欧米文字の場合、文字の入力は単にタイプライターの延長に過ぎない、と言えます。キーボードから入力したデータを、そのまま表示すれば良いだけです。
日本語の場合、「かな・漢字変換」処理が必要になります。この技術を最初に開発し、製品化したのは東芝で、1978(昭和53)年、世界初の日本語ワープロを発売しました。価格は630万円だったとのことです。

■ ワープロ専用機の普及とパソコンへの切り替え

その後、ワープロは飛躍的な機能向上と小型化を果たし、価格も急速に下落してゆきました。
パソコンが一般に普及する迄の一時期、正に一世を風靡した観が有りました。
その後パソコンの普及に伴い、一時的にワープロ専用機とパソコンのワープロソフト並存の時期を経て、現在、文書作成は殆どパソコンに取って代わり、ワープロ専用機の役割は終了した、と言っていいでしょう。

■ ワープロ専用機とパソコンのワープロソフトは違う

このように 、日本独自の事情と歴史的経過の為、パソコンに切り替わった今も、かってのワープロ専用機の機能を継承したのがワープロソフトだ、と理解している人が多いのも事実です。名前からしてもそうですね。
しかし実は、ワープロ専用機の機能と、MS-ワードなどワープロソフトの機能は、基本的に違うのです。

その辺の事情は、こちらを参照して下さい。
つまり、かってのワープロ専用機の機能である「かな・漢字変換」は、パソコンではOSの機能なのです。
「文書作成」と言うことで言えば、メモ帳などの「テキストエディタ」やワードパッド、メールソフト、或いはエクセル、そしてIllustratorなどと、必ずしもワープロを必要としません。

ワードの知識が無くても、日本語を入力することに特に不自由は無いと言えます。
限られた学習時間を活用するなら先ず、他では取って代わることの出来ない機能を持つアプリ、つまりエクセルやIllustratorの習得に時間を割く方が有意義じゃないか、と(勝手に)思う次第です。

※ ワープロソフトの独自の機能

しかし最初に述べたように、今のワープロソフトは様々な機能を身に付けて、他のOffice系アプリとの連携の下、ビジネス環境で幅広く使われています。
汎用的と言うことでは当然Illustratorなどより遥かに幅広く浸透しています。
オフィスでのスタンダードとなってもいるでしょう。

当然私もワープロソフトを否定するものでは有りません。


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