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CS5から「遠近グリッド」が搭載されました。
以前からガイドとしては有ったのですが、今回の機能は単なるガイドラインの枠を超えて、パースペクティブ描画機能を飛躍的に高めました。

遠近表現が不正確な絵に対して、「パースが効いていない」などと云われることが有ります。
かってフェルメールなど有名画家も、このパース効果を表現する為にキャンバスに釘を打ち、そこから糸を引くなど色々苦労をしていたらしいのですが、それがいとも簡単にしかも正確に表現できることになりました。

こちらも参照のこと。


メニューからのグリッド表示

表示メニュー

  1. 表示メニューから「1点遠近法」「2点遠近法」「3点遠近法」のグリッドを表示できます(左図)。
  2. さらにツールパレットの「遠近グリッドツール」を選択すると、画面上のグリッドを操作する為の、各種コントロールが表示されます(下図)。

ツールパレット

1点遠近法

  • 奥行き方向にのみ、消失点を設定します。室内や線路が真っ直ぐ延びた風景などに使えるでしょう。
  • 高さ、幅の方向は平行線になります。
  • 奥行きが放射線状になります。

一点遠近法

1点遠近法を表示した時点でグリッドは、左側と下側に設定されています。
下図のように、それぞれのグリッドコントロールをドラッグすることによって、右側、上側にグリッドを設定することができます。

最後の晩餐

1点グリッド反転

2点遠近法

  • 左右の奥行き方向に消失点を設定します。左右の消失点を結んだ線は眼の高さ=地平線です。
  • 幅方向は斜線になります。
  • 縦線は平行になります。つまり高さ方向への遠近感は無視されます。写真撮影でもアオリを使うなどして、敢えてこの効果を狙う場合が多い。多分一番使用頻度の高い遠近表現でしょう。

次ページ以降でこの2点遠近法を中心に、グリッド操作を見てみます。

2点遠近法

3点遠近法

  • 奥行き、高さ、幅すべてに消点を設定します。
    実際にはあまり使う機会はないかも知れませんね。

3点遠近法